勉強会ログ第1クール第10

平成20611

 

講演者:三橋

講演題目:『Molecular Biology of the Gene』第8章

場所: 工学系総合研究棟5階第1会議室

参加者:豊田含めて3名

  第8章:(三橋君のレジュメから抜粋)

  滑る留め金タンパク質

1.  DNAポリメラーゼの連続合成を促進する←留め金がなければ100塩基程度しか進まない

2.  DNAポリメラーゼがDNAから離れようとしてもすぐに留め金と結合しているので、離れずに連続的に反応が進行(伸長)

3.  留め金タンパク質を装着するタンパク質:γ複合体:ATPをつかって留め金をDNAにくくりつける。

4.  (質問)トポイソメラーゼのようなはたらきをするのか?→ATPを使って留め金を開環する

  DNApol III ホロ酵素

  γ複合体、τ複合体と留め金タンパク質でできている。これにDNAポリメラーゼがついている状態で、DNA複製フォークで複製できる。しかもこれにヘリカーゼが活性化される。

  トロンボーンモデル:DNApol III ホロ酵素+DNAポリメラーゼ+ヘリカーゼが分子工場となって、DNAをリーディング鎖とラディング鎖ともに複製する。

 

  DNA複製の開始点

  DNAの複製は末端から始まるのではなく、複製起点という箇所がある。

  レプリケーター:DNAの起点になる領域。イニシエーターというタンパク質の複合体が結合すると、起点となって、複製開始。

  レプリケーターの同定は、複製途中でとめて、いわゆる制限酵素をつかって、環状のDNAやY字型DNAができた状態で、2回の電気泳動。

   

  細胞あたりの染色体数の制御:PCRではなく2倍で複製を止める方法

  大腸菌の場合:DNAのメチル化を待たせる、イニシエーターの活性化(ATP要)に時間がかかる。

  真核生物の場合:サイクリン依存性キナーゼで複製のイニシエーターの活性を調整→サイクリンの濃度が細胞周期で異なるのか?

   

  末端の複製問題

  線状の染色体のラギング鎖は、複製の際に短くなる→補てんする。:テロメアーゼ

  RNA鋳型鎖を含んでいる。:tRNAと異なり、回文構造を崩した10塩基分が情報。→テロメアでは、塩基配列が繰り返し構造となって、ラギング鎖は伸長される。

   

inserted by FC2 system