勉強会ログ第1クール第11(最終回)

平成20625

 

講演者:福富

講演題目:『Molecular Biology of the Gene』第9章

場所: 工学系総合研究棟5階第1会議室

参加者:豊田含めて3名

  第9章:(福冨君のレジュメから抜粋)

  複製時の誤り

  変異の性質・・・塩基対形成、反復配列の反復回数:レプリソームによる校正をすり抜ける

  誤対合修復系・・

1.  大腸菌の場合:MutSというタンパク質がDNAをスキャン→ゆがんだDNAに対して、ニックを入れるMutHを活性化するMutLを呼び寄せる→ニックが入ると、エキソヌクレアーゼが分解→一本鎖になった部分をDNAポリメラーゼ、リガーゼで補修

2.  どちらが親鎖なのかを見分ける→Damメチラーゼがメチル化しているので、娘鎖はメチル化されていない

3.  真核細胞の場合:MutSMutLの相同体があるが、DamメチラーゼやMutHは存在しない。岡崎フラグメントをたよりに親鎖と娘鎖を見分ける

  DNAの損傷

  加水分解性の損傷:シトシンの脱アミノ化、アデニンやグアニンの脱アミノ化、脱プリン反応

  アルキル化(リン酸部位)、酸化(活性酸素によるグアニンの酸化)、紫外線照射(ピリミジンの2量化)、X線γ線照射(鎖切断)

  塩基類似体や塩基間挿入剤複合体(エチジウムなど)

   

 

  DNA損傷の修復

  単純に元に戻す修復→2量化したピリミジンに対し、可視光をもとに光解離反応でもとにもどす、メチル基転移酵素によりメチル化グアニンからグアニンへ

  除去修復→グリコシラーゼが損傷塩基を認識、グリコシド結合を加水分解して塩基や糖ごと分解、DNAポリメラーゼとリガーゼで修復

  組み換え修復(10章とかぶっている)→姉妹染色体からもとの塩基対情報を手に入れ、複製フォークが修復されなかった損傷に出会うとポリメラーゼは立ち止まる、もう一方の娘染色体の組み換えから情報を手に入れる。

  修復乗り越えDNA合成→特定のDNAポリメラーゼが、損傷部位を素通りして、DNAを合成してゆくことで、複製がそもそも不完全にならないようにする。

   

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