勉強会ログ第1クール第2

平成20月2日

 

講演者:田代

講演題目:『Molecular Biology of the Gene』第20章

場所: 工学系総合研究棟2階第1会議室

参加者:豊田含めて12名

 

     第20章:

     前半:DNA配列の分析法

1.     セントラルドグマ:DNAの配列情報→mRNAの配列情報→タンパク質の配列情報→(タンパク質の)機能

2.     生物の機能を考えるには、DNAの配列情報が最も重要である。→実はmRNAの配列はタンパク質に翻訳される前に変化する(splicing

1.     DNAアレイ:splicing後のmRNAの配列情報から一端DNA1本鎖(一方が蛍光標識してある)をつくる。→あらかじめ分かっているいろいろな配列(50塩基対ほど)を基板に結合させて、そこへ未知配列のDNAを切断したものを降りかけて、光ったものを読めば、未知のmRNAの配列を知ることができる。

2.     (質問1)未知配列のDNAの切断の仕方がわからない→配列を何通りかののりしろがあるように切断する。そうすると、後で全体の配列がわかりやすい。

3.     (質問2mRNAsplicingが完全に終わってからタンパク質に翻訳されるのか?中途半端なsplicingは起こらないのか?→イントロンはある程度共通の塩基配列なので、中途半端なsplicingは考えにくいが、どうやってsplicingの終了を決めているのかはわからない。

3.     ブラスト(塩基配列情報の検索サイト):DNAの配列、タンパク質の配列、タンパク質の構造が検索できる。→未知の機能を調べるために、mRNAの配列を調べた後に、ブラストで、似た配列を探す(相同性)→似ていたら、そこからタンパク質の構造(もしくはその一部)がわかり、機能が推測できる。←モチーフ(構造の一部位が機能の一端を担っている)

4.     (質問)構造=機能なのか?→そう考えるのが主流になっている。

5.     (質問)配列情報からタンパク質の構造を全計算して明らかにはできないのか?→そういう研究もあるが下火になっている。

6.     DNAの発現を制御するタンパク質(機能)=DNAにくっつきやすい構造

7.     (質問)Figure20-7がわからない→宿題

8.     DNAmRNA)の配列がわかると進化や共生がわかる(例:イカの体内のバクテリアなど)

9.     (質問)イカの体内のバクテリアはそんなに珍しいのか?→珍しいと書いてある。

     後半:システム生物学

1.     システム生物学;要素と要素をつなぐネットワークを考えて、生物を理解する学問。

2.     合成生物学;ある目的の機能をもった生物をつくるという指向性のある学問。

3.     (質問)ベンズでかくと?→(システム生物学)>=(合成生物学)だと思う。

4.     要素と要素の関係

1.     ABを制御する

2.     ABを不活性化する

3.     ABを活性化する

4.     Aは自分で自分を不活性化する

1.     Aというタンパク質は、いったんできるとその配列のプロモーターにくっつくために、RNAポリメラーゼが結合しにくくなり、結果タンパク質Aが合成されにくくなる。

2.     (質問)横軸を時間、縦軸にAの濃度をとると、グラフはどうなるのか?→はじめ上昇するが一定値になってゆく(ただしAはポリメラーゼで分解もされてゆく)

5.     Aは自分で自分を活性化する

5.     Figure20-13の説明

1.     Lac Iはリプレッサーで、CAP-cAMPはエンハンサーである。Figure16-6を見よう。

2.     Lac I(not –LacI)として、CAP-cAMPと組み合わさると、+/+なら、タンパク質発現++。−/−ならタンパク質発現+。+/―と−/+のときはあまりタンパク質発現しにくい(―)。

3.     ということでAND回路になる。

 

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