勉強会ログ第1クール第6

平成2030

 

講演者:冨永

講演題目:『Molecular Biology of the Gene』第6章

場所: 工学系総合研究棟2階第1会議室

参加者:豊田含めて9名

 

  第6章:(冨永君のレジュメ抜粋)

  1.DNAの構造

1.  DNAの基本単位→ヌクレオチド:2’-デオキシリボース+リン酸+塩基

2.  塩基―糖;グリコシド結合、ヌクレオチドどうし;ホスホジエステル結合

3.  塩基;プリン、ピリミジンの二種類

1.  アデニン―チミン、グアニン―シトシンの間で、水素結合で対を形成している=ワトソン・クリック塩基対

2.  アミノ―イミノ、ケト―エノールの互変異性体→DNA合成の誤りの原因

4.  二重らせんの安定性;水素結合、疎水相互作用、塩基対のスタッキング

5.  二重らせんのいろいろな構造

1.  A型:右巻き。高湿度で観測、11塩基対で一回転。

2.  B型:右巻き。生理条件下でのDNA構造。低湿度で観測。10塩基対で一回転。

3.  (質問)なぜ湿度の差で異なるのか?→疎水相互作用が主に効いてくるのだろう。塩があれば塩析のような効果が働くだろう。

4.  Z型:左巻き。プリン―ピリミジンのジヌクレオチドが基本的繰り返し単位。

  2.DNAの変性とハイブリダイゼーション

1.  DNAは温度変化やpH変化で変性(二本鎖→一本鎖)する

2.  この反応は可逆である。ハイブリダイゼーション。

3.  DNAが一本鎖へと変性(融解)する温度をTmと呼ぶ。一本鎖と二本鎖との比が1:1となったときの温度。

4.  Tmを決めるもの:DNAGC含有量、イオン強度。

  3.DNAの位相幾何学:特に環状DNAについて

1.  共有結合で閉じた環状DNAについて、

1.  リンキング数:二本鎖を分離するために、一方の鎖が相手の鎖を通りぬかねばならない回数。

2.  超らせん密度:リンキング数の規格化。

3.  ヌクレオソームの構造:右巻きのDNAを左巻きに巻きつく→負の超らせん

2.  位相幾何学的制約を解消する→糖―リン酸結合を切断する:トポイソメラーゼ

1.  II型;二段刻み・・・ATP必要

2.  I型;一段刻み・・・ATP不要

3.  機構:切断+切れ目拡大(チロシン―DNA中間体)→鎖の通過→再結合→遊離。

4.  DNAトポイソマー:長さは同じで、リンキング数が異なるcccDNA:電気泳動で分離可能。

5.    エチジウムイオン:染色剤としてDNAの塩基対間に入る→リンキング数は不変だがよじれが増える→電気泳動に差が出る

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