勉強会ログ第1クール第8

平成2021

 

講演者:久保

講演題目:『Molecular Biology of the Gene』第7章

場所: 工学系総合研究棟5階第1会議室

参加者:豊田含めて5

  7章:(久保君のレジュメから抜粋)

  2.ヌクレオソーム

  ヒストン:DNAを1回転だけ巻きつけるタンパク質のファミリー:H1, H2AH2BH3H4

  H2AH2Bの2量体が2つ、H3H4の4量体とが1対になって8量体として、ディスク状の複合体を形成。

  H2AH2Bの2量体と、H3H4の4量体とは、別々にまず(おそらく自己集合)によって形成

  DNAの2重らせんに対し、H2AH2BNAP-1というタンパク質、H3H4にはCAF-1というタンパク質がそれぞれ運搬・組み込み役としてはたらく→ヌクレオソームができる。

  H1は、できたヌクレオソームへのDNAの巻きつきを調節(H1DNAに結合すると、よりコンパクトに巻きつく)

  ヌクレオソームができたのちに30 nm fiberになる←H1のおかげ

  ソレノイドモデル、ジグザグモデル、双方がこれまで議論されているが、どちらもありえるらしい

  (質問)ジグザグモデルでは、中央部分ではなにもタンパク質の助けなくlinker DNA鎖が寄せ集められていて、それでは静電的に反発しないのか?→それについてはテキストにはコメントがない。生物物理学的に、30 nm fiberにはバネの性質があるので、ジグザグモデルが提唱されている。

  DNAの複製の際、ヌクレオソームはいったん外され、新しい2本鎖が合成されると、古いヒストンと新しく合成されたヒストンとが合わさって、新しいヌクレオソームとなる。

  (質問)遺伝子発現のときにヒストンはどのように外されるのか?→Fig12-22に載っている

  ヒストンはN末端側がヌクレオソームから生えたひげのような状態になっている(2次構造をとらない)

1.  N末端側のアミノ酸側鎖が修飾される(メチル化、リン酸化など)

2.  RNAポリメラーゼの作用を調節?

3.  DNA複製の際もヒストンの修飾のされ方が、新しく合成されたヒストンに受け継がれる(DNA以外にも遺伝されているものがある!)

 

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